働くconnect

"働くconnect(コネクト)"ではインタビューを通じて、働く人の想い、伝えたいこと、その仕事のことを知りたい人。みんなをつなぐインタビュー形式のWebサイト

東濃ひのきで木の温もりを知って欲しい! KoKagu Rooms.:村松 サチエさん

木の雑貨

KoKagu Rooms.さんの雑貨

閑静な住宅街にひっそりと佇むおしゃれな一戸建てにお邪魔をすると、かわいらしい木の雑貨がたくさん。どこかほっこりと癒やされるような、木工雑貨の企画、デザイン、製作、販売を手がけるKoKagu Rooms.(コカグルームズ)さんにお話を伺ってきました。

 

KoKagu Rooms.(コカグルームズ)さんは木の温もりを感じられるかわいい雑貨の企画から販売までを一貫して手がけています。

 

そのKoKagu Rooms.(コカグルームズ)のクリエイター、村松サチエさんに今回お話を伺い、作品に込めた願いや現在の雑貨製作へと進んだルーツなどを聞いてきました。

流行は追いかけたくない 作品が刺さる人に届いて欲しい

雑貨

印鑑や爪楊枝などを立てるかわいいインテリア

──本日はよろしくお願いします。かわいい木工雑貨がたくさんありますね。

 

よろしくお願いします。そうですね。小物の木工雑貨を作っているので「小さな家具」という意味を込めてKoKagu(コカグ)の部屋、KoKagu Rooms.(コカグルームズ)っていう名前になっています。

 

──木を使った雑貨との出会いを教えてください。

 

はい。元々美術系の専門学校を卒業して、すぐに就職したのが会社で今と同じことをしていました。だからKoKagu Rooms.(コカグルームズ)を始める前から「モノを作る」ノウハウはそちらで学びました。

 

木工雑貨の製作は自分ひとりでも完結できますから、自分の中で区切りを付けて独立。それからKoKagu Rooms.を作って色々な木の作品を作っています。

 

──作品を作る上で、気をつけていることやこだわりはありますか?

 

一番のこだわりというか、わたしの考えなんですが「流行モノ」に流されたくないんです。流行モノは作ったときは売れるのかもしれないけど、ブームが去っていくと同時に飽きられてしまうじゃないですか。

 

流行じゃなくて、わたしが作った作品が刺さる人に届いてくれた方が嬉しいな、と感じています。時代に全く乗れなくなって「売れなかったらどうしよう」って不安はありますけどね・・・(笑)

 

作れなくなったときは何もしない!?

マヌルネコのインテリア

愛嬌のある表情とまるっこい体型がかわいいマヌルネコ

──モノづくりという観点で見ると元々何かを作るのが好きだったんですか?

 

高校では美術部だったんです。そこで「わたし絵を描くの好きかも。」って思ったのが最初かなぁ。小さいときから何かを作り続けていた、とかそういうことはなかったです。

 

──今は毎日作品を作られているんですが、同じものをたくさん作っているんですか?

 

KoKagu Rooms.(コカグルームズ)では再販もしますが、基本的には新しいものを作っていくケースが多いです。だからアイデアが出てこないと作れなくなっちゃいますね。

 

ただ新しいものを作り続けるのもなかなか大変で、ネタ切れを起こすこともあるんですよ。そうなっちゃうと本当に何もしないです。他の人の作品も見ませんし、雑貨屋にもほぼ行きません。アイデアが浮かんでくるまで閉店状態です。

 

逆に「これが作りたい!」って思ったらそればっかり作ってるかも。今はマヌルネコにハマってます。・・・マヌルネコ、実はあんまり売れていませんが(笑)

自分が好きだな、これ欲しいな、と思ったものしか作りたくない

──こういったクリエイターさんは、売上を重視される方と、好きなものを作りたいと考える方に分かれる傾向を感じますが、村松さんはいかがですか?

 

わたしは自分が「これは好きだな」「これ欲しいな」って思ったものしか作りません。だからアイデアが浮かんで、実際作ってみたら何かが違う・・・って感じたら販売はしません。

 

売上を考えるともっと効率よくやっていくこともできるとは思います。でも自分が好きなものじゃないと「世に出したくない」っていう思いがあるんですよね。

 

ビジネスとして割り切って製作をしてしまうと、売れるモノしか作れなくなってしまいます。そこは自分の「好き」っていう気持ちとか感覚を大切にしていきたいな、って思います。

溢れ出るアイデア、雑貨製作中に浮かんでくる!?

木工

切り出しの作業風景も見せていただいた

──作品を作るとき、インスピレーションやアイデアはどこからきているんですか?

 

最初に紙に書いて、木を切り出して、色を塗って、っていう作業工程で進んでいくんですが、作ってる途中で・・・上手く説明できないんですが。

「あっ、これいいな」「あんなのかわいいな」って全然違うアイデアを思いつくんですよ。

 

──作業中に他のアイデアが?

 

そうそう! そうなると作業中断。忘れないうちにアイデアを紙に書き起こして元の作業に戻ってます。

 

イデアが出るときってそんな感じですね。

木って"一緒の時間を歩んでくれた風合い”が素敵

木の雑貨

木のやさしい風合い、温もりを感じる雑貨

──木の素材、いいところってなんでしょうか?

 

木の作品を作っているのはやっぱり木が好きなのもありますね。プラスチックとか金属って汚れやサビは「劣化」と捉えられるケースが多いと思います。

でも木って日焼けとか汚れも、素材の風合いとして楽しめるところが良いところだと思っています。

 

消耗品ではないので、部屋に飾ってあっても少しずつ風合いが変わってきます。自分の生活を一緒に歩んでくれているような感覚になれるところが好きですね。

 

──また作風もかわいらしいものが多いですよね。そこに視線を移すと癒やされるような。

 

ふと目をやったとき、ほっこりできるような作品が作りたいです。そのためにはやっぱり素材って大切なんだな、と感じています。木って素敵な素材だと思いますよ。

 

地元の東濃ひのきをたくさんの人が手にとってくれたら

──作業場にはものすごくたくさんの木がありますが、材質にもこだわりが?

 

この木は地元の"東濃ひのき"を使っています。わたしの作品は多くが東濃ひのきですね。

同じものを作るなら地元のものを使っていきたいっていう思いがあったので、この東濃ひのきをなるべく使い続けていきたいと思っています。

 

──地産地消ですね。

 

そうですね。もっと地元の東濃ひのきをたくさんの人が手に取ってくれると嬉しいです。素材だけじゃなくて、他の作家さんと差別化を図るために、細かく切り出しを行ってます。

 

木の雑貨

細かい造形は木は苦手分野のはずだか村松さんの手にかかれば・・・

細かなデザインが表現できるがうちの強みかな。ここはちょっと負けられないポイントだと思っています(笑)

木のぬくもりを子どもたちに感じてもらえるように

──ゆくゆくはKoKagu Rooms.(コカグルームズ)をどのようにしたい、という想いはありますか?

 

最終的にはいつか自分のお店を構えたいなぁ、って思っています。それは売上だけじゃなくて、もっとたくさんの人に東濃ひのきの良さを知ってもらいたいからです。

 

色々と忙しい日々を送っている方がインテリアとして飾ってもらえたらいいなぁ。

 

生活スペースにちょっとだけ落ち着ける、ほっこりするかわいい木の雑貨が置いてあって「かわいいなー」ってなんとなく思ってくれたら嬉しいじゃないですか。

 

あと子どもたちにも木の良さが伝わって欲しいと思います。木って1つ1つ表情が違って、温かみがあります。押し付けるワケじゃないんですけど、木の素材が持っている温もりを感じてもらえたら嬉しいですね。

 

子どもが大人になったときに「小さい頃、かわいい雑貨が置いてあったなぁ」ってふっと思い出してくれたら作家として「やったぜ!」って感じです(笑)

 

湧き上がる感性をカタチに 「これいいじゃん」

木の雑貨

インタビュー中にも村松さんは、突然押し黙ってこちらの問いに答えようとしないときがありました。

 

そして「・・・これいいじゃん」と作品を組み合わせ、紙を手にとって湧き上がるアイデアを書き留めていました。自分がかわいいと思った作品しか作らないその裏には、売上だけでは表せない独特の感性があるのでしょう。

 

地元の名産である東濃ひのきの良さ、そして木の良さを知ってもらうために日々作品を作り続けている村松さん。作品作りに向き合う姿勢は、まるで雑貨を手にしてくれた人の「嬉しい」「ほっこりする」という感情に寄り添っているかのようでした。

 

現在は岐阜県土岐市の"まちゆい"での委託販売とミンネ、クリーマ、自社サイトでの雑貨販売をしておられます。

KoKagu Rooms.(コカグルームズ)さんの木のぬくもりを感じられる、自宅の中に小さな癒やしの雑貨。あなたのリビングにもお一ついかが?

 

今回お邪魔したのは岐阜県土岐市のKoKagu Rooms.(コカグルームズ)さん。

KoKagu Rooms.(コカグルームズ)さんの販売サイトはこちら

kokagurooms.buyshop.jp

 

 

KoKagu Rooms.さんのminneのページはこちら

minne.com


 

 

KoKagu Rooms.さんのCreemaのページはこちら

www.creema.jp


 

KoKagu Rooms.さんが雑貨を販売している「まちゆい」の公式ページはこちら

www.machiyui.jp