日本ジュニアで感じた全国の壁~栄徳高校3年:鈴木滉世くん~
ずいぶん久しぶりの投稿となってしまいました。定期的に取材は続けていたんですが、ついつい手が回らなく1年が経過してしまいました・・・
今日はいつもの「仕事」ではなく、高校生へのインタビュー記事。
高校スポーツ、としてはあまりなじみのない高校ゴルフ。愛知県の強豪校の1つとして知られる栄徳高校3年の鈴木滉世(すずきこうせい)くんに話を聞いてみました。
取材は2018年7月上旬。栄徳高校のラウンド前練習に同行させてもらったときに取材をさせていただいたものです。
今年で3年連続日本ジュニアへの出場がかかる
実はインタビューをしたのは日本ジュニアへの前哨戦、中部ジュニアが開催される少し前。
中部ジュニアとはこの大会の成績上位者が、全国大会にコマを進めるもの。高校ゴルフでは団体戦と個人戦があり、すでに団体戦の全国出場校は決定しています。栄徳高校男子ゴルフ部は全国への切符を逃していました。
そこで残すは個人戦での日本ジュニア出場をかけて最後の調整中。
──今日はよろしくお願いします。先日の中部オープン(アマとして出場して結果は46位T)はお疲れ様でした。最終日少しスコアを落としたところでしたが気になるところがありましたか?
よろしくお願いします。
1日目2日目は良かったんですけど、最終日はちょっとピン位置が難しくてスコアを落としてしまいました。
調子が悪かったとかそういうのではないので、まぁ納得はしています。
──今度の中部ジュニアは日本ジュニアにつながる大切な試合ですが、全国の出場ラインはどれくらいを予想していますか?
2日間で150くらいですかね。なんとかなると思います。
調子が悪いわけじゃないんで。
過去に出場した日本ジュニアで全国の壁を知る
──全国では上の方を狙える位置にいると思いますか?
僕なんか全然下だと思いますよ。
周りを見れば本当にしっかり振ってきますからね。ドライバーでは何度もオーバードライブされてますし、飛距離は大事だな、と1年2年のときに思い知らされました。
──ちなみにドライバーはどれくらい飛距離出てますか?
今はアベレージで290ヤードくらいです。
みんな思いっきり振ってくるので、やっぱりこっちもそれくらい振っていかないと飛距離でおいて行かれます。今290くらい出るようになって、ようやく飛距離は追いついてきたのかな?と感じてます。
飛距離を伸ばすために必要だった"土台作り"
──飛距離を伸ばすために何か特別なことをしていますか?練習方法とかがあれば教えてください。
やっぱりこれまでの日本ジュニアで飛距離で置いて行かれると、2打目3打目が本当に苦しいんです。コース全体で7000ヤード超えてますんで、少しでも飛距離を伸ばさなきゃ「勝てない」って感じたんですよね。
飛距離を出せる体を作るため、トレーニングに通っています。
──筋トレをみっちりやる感じですか?
いえ、そうじゃなくてインナーを重点的に行っています。トレーニングといってもトレーナーと僕とマンツーマンで見てもらっているので、パーソナルトレーニングジムのようなイメージなのかな。
もともと体の筋肉はつきやすい体質みたいで、アウター(外側の大きな筋肉)を鍛えるトレーニングではないですね。
このトレーニングのおかげで飛距離が伸びてきてますんで、成果はしっかり出てるんじゃないかなと思います。スイングバランスもよくなっていると感じます。
日本ジュニアの先を見据えて
──まずは目の前の試合、がんばってください。ところでゆくゆくはプロを目指していく予定ですか?
そうですね、大学でゴルフを続けてプロを目指します。
──何年後かに鈴木くんの活躍を、新聞やテレビで応援できる日が来るように願っています。本日はありがとうございました。
ありがとうございました!
~~インタビュー後~~
インタビューを終えた後も、栄徳高校ゴルフ部の練習を見学、撮影をさせていただいていました。チーム内随一の飛距離を誇る鈴木くんの打球は、ゴルフを趣味でやっている身としては見たこともないようなレベルの弾道。
打席の後ろで「すご・・・」と言葉を失っていると、"いやいや、もっと飛ぶ人いますから(笑)"と打ち込みながら話してくれました。
屈託のない笑顔で、さらりと話すその姿からは想像もつかない打球を連発。
全国の壁を感じた1年2年の夏、今年はもう飛距離でおいていかれることはありません。今まで通用しなかった全国の舞台に、飛距離という武器を手にして、全国の猛者たちに挑みます。